完全不定期! おっさんのつれづれ草

名もなく 地位なく 姿なき おっさんの繰り言

13番目のプロ野球団誕生か?

どうも、おっさんです。

 

長らく12球団制を維持してきた日本のプロ野球が、大きな転換期を迎えるかもしれません。

 

 以下引用

2軍に2球団追加構想 24年から、来春公募-プロ野球

 プロ野球のオーナー会議が24日、東京都内で開かれ、ファームのリーグ拡大構想に関する中間報告が承認された。  野球振興や裾野拡大を目的とし、2024年に2軍に新たな2球団を加える方向。今後、具体的なルールづくりを進める(以下略)。

(出典・時事通信社 2022年11月24日)

 引用終わり

 

詳細は今後決まっていくようですが、すでに静岡県を本拠地にするべく名乗りを上げている企業があるようです。

日本のプロ野球、NPBが現在の12球団制となったのは1958年。以降、経営母体の交代はあれど、今日まで続いてきました。あの揺れに揺れた2004年の球界再編騒動を経てなお、12球団制は維持されてきたのです。

パ・リーグ存続への願いを込めて歌われた連盟歌「白いボールのファンタジー」と、12球団団結の証のミサンガ。懐かしいですね。

 

報道によると、今回の新球団は2軍のみで、NPBへの「加盟」ではなく「参加」とのこと。加盟金30億円の負担は大幅に減る見通しです。

 

現在、NPBの2軍はイースタン7球団、ウエスタン5球団と両リーグとも奇数での構成となっており、日程上、どうしても試合が休みの球団が出てくる。そこで各リーグに1球団ずつ追加し、偶数での運営にするという意図はわかります。

 

そこで、仮にこの新球団が発足したらどうなるのでしょう?

ドラフト会議には不参加の見込みで、となるとドラフトの指名から漏れた選手、あるいはNPBから戦力外となった選手で構成するしかありません。

また、1軍がないわけですから、昇格とはすなわち既存球団へのトレードでしょうか。となると、この新球団を経由することでドラフトの抜け穴となる。

NPBに所属する選手は外国人選手を除き、原則としてドラフトを経ないといけない決まりですから、これはまずい。そうすると、新球団から既存球団に移籍する際には、元NPB選手でない限りドラフト指名が必要となるでしょう。

 

何のことはない、これでは現状の独立リーグと何も変わらないことになります。

現状でもNPB球団の2軍や3軍と独立リーグとの交流戦が行われているし、広島などは2軍が社会人野球のトーナメントに参加しています。

 

私の感想では、NPB球団と日常的に対戦できる新たな独立リーグの球団ができる。そんな感じでしょうか。

むろん、今後決まっていく詳細を待たないと何とも言えない部分は大きいですが。

 

そして、この新球団が軌道に乗ったとします。

すると、「1軍にも参加したい」となるのは自然な流れでしょう。

それには30億円の加盟金、巨額な負担に耐えられる経営母体、恒久的なプロスポーツ興行が可能な経済圏など、あまりにも高いハードルを越えなければなりません。

 

今の日本で、それは可能でしょうか?

セントラル、パシフィックの2リーグ制を維持するなら、各リーグの球団数を偶数にすると全体の球団数は4の倍数にならざるを得ません。

では各8球団ずつの16球団?まさか20球団はないでしょう。

現在の日本の人口、地理的条件、経済状況を考えると、素人考えではありますが否定的な答えしか浮かびません。

 

また、4球団増えるとしたら、単純計算ですが“プロ野球選手”が280人、1軍選手は116人が日本に新たに誕生することになります。

どこから連れてくるのか?これまでなら通用しないレベルの選手も多く含まれるでしょう。

全体のレベルがどれだけ下がるか。魅力あるプレーを提供できなくなっては本末転倒と言わざるを得ません。

 

近年、減少が叫ばれる野球人口を回復し、すそ野を広げる。

その意気込みは非常に素晴らしいと思いますが、私は今回の新球団構想は、なし崩し的に尻すぼみに終わる可能性が高いと、現時点では思います。

 

私もプロ野球ファンの一人です。

この浅はかな予想を笑い飛ばせる、そんな未来がくればいいと願います。