どうも、おっさんです。
今年も8月6日の広島原爆忌がやってきます。
早いもので78回目。今年も“あの日”のように暑い日になりそうです。
犠牲となられた方に改めて追悼の意をささげたいと思います。
さて、しばらく前に気になるニュースがありました。
被爆者の少年を描いた漫画「はだしのゲン」が広島市教育委員会が作る平和教材から削除されたというのです。
「はだしのゲン」は原爆で父親や姉、弟らを失った少年、中岡元を軸に、当時の広島の実情を伝える作品です。
ケロイドに苦しむ人たちや被爆者に向けられた差別も生々しく描かれています。
私が通った小学校の図書館にも収められていました。それは学校で大っぴらに読める唯一の漫画ということもあり、私やクラスメイトたちはよく読んでいました。
そして
「〇巻のこれこれのシーンが怖かったよね」
などと感想を聞かせあったりしたものです。
今回問題となったのは、作中にある「家族に鯉の生き血を飲ませるために池から盗んでしまう」というくだりだそうです。
この行動はれっきとした窃盗であり、教育上不適切であるということですね。
たしかに犯罪を肯定することはよくない。
ですが、これは厳しい極限状態の出来事であり、生きること、死なないこと自体がすでにたやすくないという極めて特殊な状況下のことであるということを説明すべきでしょう。
また、被爆者の方々にお話を聞くと、筆舌に尽くしがたい、思わず耳をふさぎたくなるような体験を数多聞くことができます。
そのうえで改めて読むと、はだしのゲンは主に子どもが読むことを想定しており、こうした厳しい現実はかなりマイルドに表現されていることがわかります。
曲がりなりにも平和で、少なくとも生命の危険に脅かされていない現代の尺度で、こうしたことが現実にあったという事実から目を背けるべきではなく、むしろ子どもたちにこそ語り継いでいくべきではないでしょうか。
そのためにはだしのゲンは格好の教材であると私は考えます。
少々お話が飛びますが、当ブログでも取り上げた横浜DeNAベイスターズのトレバー・バウアー投手が先日、広島遠征を利用して原爆ドームを訪れたそうです。
そこでバウアー投手は
「第2次世界大戦は知っているが、アメリカ人の視点として。日本人の視点について知りたい」
と述べています。
非常に素晴らしいことだと思います。
バウアー投手の行動には賞賛と敬意を惜しみません。
現在、ロシアのウクライナ侵攻にて核兵器の使用が取りざたされています。
戦争や核兵器について、様々な立場や考え方があるのは当然です。
しかし、核兵器が使用されたらどのようなことが現実に起きるのか。
それを知った上での立場や考え方であるべきではないでしょうか。