完全不定期! おっさんのつれづれ草

名もなく 地位なく 姿なき おっさんの繰り言

誰も知らない印紙税

どうも、おっさんです。

皆さん、収入印紙はご存じと思います。

政府の発行で、その額面分の納税をした証明になるものですね。

現在、日本で発行されているのは額面1円から10万円までの31種で、最もおなじみなのは領収書などに貼る200円のものでしょう。

そのほか、各種許認可申請の手数料や罰金・訴訟費用、国家試験の受験手数料の支払いなどでも使います。

ですが世間は広いものです。

思いもよらない使いみちがあるんですよ。

 

その日、私は収入印紙を取り扱う窓口業務に就いていました。

そこへ一人の男性が来店。

「いらっしゃいませ。ご入用の額面はおいくらでしょうか?」

「わからん。なんでもいいから早くくれ」

こういう人はたまにおられます。ですが、使用用途によって必要な金額はおのずから決まるものです。

しかし、この男性の答えは全く想定外のものでした。

「カボチャに貼って川に流すんだ」

 

???。

しばし、思考が停止してしまいました。

気を取り直してよく聞いてみますと…。

 

男性は長年にわたって体調不良に悩んでおり、近くに住む◎※☆さん(耳慣れない不思議な発音でした)に相談したところ、この方法を教えられた。◎※☆さんとは神通力を備えた偉い人、とのことでした。

 

うーん、困りました。ですが収入印紙の販売を拒否するわけにもいきませんので、不要になっても払い戻しはできないことをまず、念押ししました。

「そんなことは絶対に言わん。早くくれ。なんぼや」

 

「なんぼや」と聞きたいのはこちらなんですが、仕方ありません。私が決めることにしました。

あまり高いとつけ込んでいるようだし、安すぎると有難み(?)がないかも…。

ええい、ままよ、と最も身近な200円ということにしました。

 

「おっ、200円か、ほい。…これが収入印紙か。あんちゃん、ありがとなっ!」

ほくほくと喜んで帰って行かれました。

 

さて、カボチャと収入印紙のご利益は本当にあったのか。これ以降この男性を見かけることはなかったので、わかりません。

ですが実際にご利益があり、しかも収入印紙が高額だとより効果てきめん、となると政府の新たな税収源になるかも…。

なんてことを一瞬、考えてしまった、おっさんでしたとさ。

とっぴんぱらりのぷぅ。